「kekoが可哀想」ーーお客様を泣かせても誰も謝らなかった
お客さまを泣かせてまでする事なのか。商売を舐めているとしか思えませんでした。
義母は奥から長女を抱きながら言いました。
「流石やなぁ」
そのとき、ふと気づきました。
調理師免許も持たずにフライパンを振って焼き飯を出していた夫。そして義母も、調理師免許も食品衛生責任者の資格も持っていなかったのです。
なぜ若く世間知らずの私がそれを知っていたのか。実家の母がお好み焼き屋を始めるとき、一緒に保健所へ行ったので覚えていたのです。
この家の人間は、何でもありなのだと思いました。
そして義母はこう言いました。
「Kekoは可哀想な子なんだよ」
いや、髪をザンバラに切られたお客さまの方が可哀想です。なぜここでKekoが可哀想な話になるのか、頭が痛くなりました。
Kekoに切られた上にお金まで取られ、お客さまは退店されました。2度とご来店くださることはありませんでした。
深くお詫び申し上げます。本当に申し訳ございませんでした。
夫と義母はKekoがいかに可哀想かを私に語り始めました。
10代で結婚し、ある朝目が覚めると隣で眠っていた旦那さんが冷たくなっていた。小さな子供を二人残して亡くなった、と。
だから何ですか?
何をしても許されるのですか?
今、そのお子さんたちは誰が見ているのでしょうか?
ただ遊びたいだけではないのですか?
言いたい言葉をぐっとこらえました。
【読者の方へ】
理不尽な状況の中で、言いたいことをこらえ続ける日々。
その積み重ねがどれほど心を消耗させるか。あなたが感じる怒りは、正しいものです。
📞 #8778
各都道府県の女性支援センターへつながります。


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