化粧ポーチの切り抜きが私を救ってくれたーー岡野あつこさんの言葉と私の28年

「お前が死んだらおかんに金やろうと思ってる」ーー吊り橋で感じた死の恐怖


岡野あつこさんの著書に、こんな問いがありました。

「目の前に夫が瀕死の状態だとします。あなたはどうしますか?」

その問いを読んだ時、ある記憶が蘇りました。


20代という若い頃のことです。

夫が生命保険の話を持ち出しました。

「お前が死んだら、おかんに金やろうと思ってる。ええやろ?」

先に私が死ぬ設定になっている。当時私には4000万円の死亡保険がかけられていました。

支払いは私でした。のちに解約しました。

背筋が寒くなりました。


それから間もない頃、寒い冬に夫に奈良の吉野へ連れて行かれました。

高所恐怖症の私の目の前に、吊り橋がありました。

「橋を歩け!」

夫に肩を掴まれ、怒鳴られました。

下には吉野川が流れていました。

怖くて足がすくみました。それでも渡るしかありませんでした。

太いロープにしがみついていると、夫が橋を揺らし始めました。

結構な揺れでした。

落ちる。落とされる。

恐怖が体全体を占めました。

しばらくして揺れがおさまると、夫が腹を抱えて笑っていました。


生命保険の話と、この吊り橋の記憶が、頭の中で重なりました。

あの時、本当に危なかったのかもしれない。

そう気づいたのは、ずっと後のことでした。


命の危険を感じたら、すぐに逃げてください。

「気のせいかも」と思わないでください。

あなたの感じた恐怖は、本物です。

📞 #8778
各都道府県の女性支援センターにつながります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました