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離婚したとき、息子に言われました。
「カッコ悪い」
何が? と思いました。私は、必死で、命がけで、あの家を出たのに。
子どもたちには、それぞれの生活がありました。「友達と別れたくない」と言われたら、そこで私の足は止まりました。無理にでも連れて出たほうが良かったのか。あれから何年たっても、考えても、答えは出ません。
家を出て、私は働き出しました。10時間の勤務は、体にこたえました。けれど、そこには、怒号をあげる人がいませんでした。それだけで、私は、幸せを感じたのです。必死で働きました。
でも、その頃の私は、きっと余裕がなかったのだと思います。次女からは、こう言われました。
「洗濯物の干し方が荒くなった」
「家にいたときは、ジーパンを裏返したまま出したら怒ったくせに、お母さん自身が、裏返したまま洗ってる」
「ご飯のおかずが、手抜きになった」
家で店をしていた頃は、時間には余裕がありました。でも、心には余裕がありませんでした。働き出してからは、時間はなくなりましたが、怒号に怯えることはなくなりました。時間の余裕と、心の余裕は、別のものでした。
次女は、こうも言いました。
「お金のことで、いつも機嫌が悪いお母さんがいた」
次女は、私と暮らしていました。長時間の仕事の疲れから、つらく当たってしまった日もあったと、今は思います。そのことは、申し訳なく思っています。
そして、子どもたちは、全員、元夫の側にいました。「お父さんの言うことが正しいと思う」と、言われたこともあります。次女は、次第に中立になっていきました。私の味方になってほしいとは、思いませんでした。けれど、そう言われるなら、もっと早く、自分ひとりで家を出る選択肢もあったのだろうか、とも考えました。
何より、嘘を吹き込む元夫に、とても腹が立ちました。
子どもたちは、大人の事情を、すべて知っているわけではありません。一緒に暮らしている間に聞かされた言葉を、信じてしまうこともあります。その言葉が、子どもの中で、何年もかけて、育っていくことがあります。
もし今、あなたが、DVを逃れて離婚したあとに、子どもとの関係で心を痛めているなら。そして、「あのとき、ああすればよかったのでは」と、自分を責めているなら。
お伝えしたいことがあります。
子どもに責められても、それは、あなたの価値が下がったということではありません。
答えが出ない問いを、抱え続けてしまう夜があっても、それは、あなたが子どもを大切に思ってきた証です。
そして、あなたは、あの家で壊れないために、「生き延びる」選択をしました。それは、間違いではありません。
あのときの選択が正しかったのかどうかは、今も、私には分かりません。それでも、離婚して、怒号のない毎日を手に入れたことを、私は、後悔していません。
一人で抱え込まず、DV相談ナビ #8008 や、#8778 に、話してみてください。離婚したあとの悩みも、相談できます。
明けない夜はない。
📞 DV相談ナビ #8008
📞 #8778
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