「買わしてもらえないの?」――DVは、私の言葉まで奪っていた

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元夫と美容室をしていた頃のことです。私は元DV夫から、こんな言葉を浴びせられていました。

「お前はこの店で働かせてやってるんや! 仕事をさせたってるんや! 何もしてなかったらお前なんかこの家に居られへんぞ! そこを勘違いするなよ!」

結婚とは、なんでしょうか。私は今も、わかりません。結婚とは、喚き散らされる日々のことを指すのでしょうか。

何か必要なものを買う時でさえ、先に「それはほんま必要なんか!」と怒鳴られる。以前も触れましたが、穴が空くより先に薄くなって破れた靴下、ガムテープを貼り続けた合皮の靴、肌着も同じでした。先に言われるのは「縫え!」。そして、夫からの「許可」は、こうでした。

「おお、買うてもええぞ! 買わしたるわ!」

これは日本語として、どうなのでしょうか。

ある日、お店で、結婚したばかりの若いお客様と話していた時のことです。私の中から、妙な日本語が飛び出しました。

お客様が「旦那さんとぉ、バッグ買うか買わないかで喧嘩しちゃって、私は欲しいのにぃ」とおっしゃったのに対して、私が放った言葉は、

「え? 買わしてもらえないの?」

お客様は一瞬戸惑われましたが、長くご来店くださっていた方だったので、すぐに私の言葉の意味を察してくださったのでしょう。「そんな変な旦那さんじゃないから大丈夫」と返してくださいました。

普通の夫婦の、ちょっとした言い合い。それだけのことに、私は無意識に「許可されるかどうか」という言葉を使っていたのです。長年、夫の許可なしには何も買えなかった生活が、私の言葉そのものを、こんな形にまで変えてしまっていました。この時だけでなく、その後もずっと、私の日常の言い回しは「〜させてもらう」「〜させてもろてもいい?」という、許可を求める変な日本語のままでした。

他にも、家から出させてもらえない。身内からの電話に出させてもらえない。食べさせてもらえない。そんな日々でした。

あなたのミカタ #8778

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https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/e-vaw/soudankikan/01.html


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