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保護施設には、本当にたくさんの女性が被害に遭って身を寄せていました。それは今も変わっていないと思います。動画を見ても、夫からのDVを訴える方が本当に多いです。岡野あつこさんの動画にも、そうした声がたくさん上がっています。それだけ多いということなのだと思います。
私が今も忘れられない女性がいます。ユウさん(仮名)です。
保護施設の中にある図書室で出会いました。私はその日、気持ちを紛らわそうと、漫画を読んでいました。戸部けいこさんの『光と共に…』という作品です。自閉症の光くんと、その家族や周囲の人々を描いた名作でした。
家を出てこの先どうすれば良いのか?焦りと不安を抱えていた私でしたが、あのときはまだ、誰かの声に耳を傾けるだけの余裕があったのかもしれません。ユウさんが、声をかけてくださいました。
ユウさんは、こんなことを話してくださいました。
あと一週間で、この保護施設を出ること。それはこの先も続くこと。日本全国の保護施設を、一週間、あるいは二週間単位で移っていくこと。だから自分が今どこにいるのか、自分でもわからないこと。――私自身も、自分が今どこにいるのか、わかっていませんでした。
ユウさんには、命の危険があること。身内にさえ連絡ができないこと。夫がユウさんの命を狙っていること。その夫がこの世からいなくならない限り、外に出られないこと。そして、もし夫がこの世からいなくなったとしても、今度はその夫の親族に命を狙われる可能性があること。
もし保護施設から出られたとしても、通帳の残高が4万円を超えていると、生活保護が受けられないこと。
「私、41,000円あるんです。だから生活保護は受けられないんです。」
そう話すユウさんの、哀しげな、そして人生を諦めたような表情が、今も忘れられません。
どう声をかけたのか、記憶にありません。ユウさんは、もう随分長く、いくつもの保護施設を転々としているとおっしゃっていました。何年経ったのかも、わからないと。
どれほど女性を傷めつけたら気が済むのか。怒りよりも先に、恐怖でした。
ユウさんのことは、保護施設を出た後も気になっていました。このブログを書き始めようと思ったのもユウさん様な方々が穏やかに過ごして欲しいという想いからです。
保護施設からは、いつの間にかいなくなっていました。『光と共に…』の続きを読みに図書室へ行っても、それきり、お会いすることはありませんでした。
現在はDVに対する警察の対応も変化しています。法律も知っている人の味方です。
ユウさん。どうか、お元気でいてくださいますように。
悩んだら電話してください。
📞 #8778
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