「売ったら2000万円はするぞ」ーー掛け軸の正体と義父の本性
パトカーが去った後、4人はラーメン屋の中で話し合いをすることになりました。
ぞろぞろと入っていく4人。
私は畳に耳をつけました。
何か聞こえるかな。
「○○返せ」の○○が、わかりました。
お金、そしてもうひとつは、掛け軸でした。
この家に来て間もない頃のことを思い出しました。
義父が「ちょっと見せてやるよ」と、自慢げに鯉の掛け軸を見せてきたことがありました。
「売ったら2000万円はするぞ」
値打ちなど全くわからない私は、
ホンマかいな。こんな散らかりまくった家に不釣り合いだろう。
そう思いながらも「ほ〜〜〜っ」と話を合わせていました。
まさかその掛け軸が、亡くなった愛人の家から持ち出されたものだったとは、思いもよりませんでした。
でも、義父ならやりかねない。
私の出産一時金を盗んだ人です。
店の借金に訳のわからない金額を上乗せした人です。
「返せ」
「知らない」
愛人の姉妹と義母の怒号が飛び交いました。
内容は非常にわかりやすいものでした。
この家に来て以来、おかしなことが次々と起きました。
でも当時の私には、逃げる手段がわかりませんでした。
今なら、調べる方法も、相談できる場所もあります。
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