「生き残ったのはメスだから、アンタが産むのは女だよ」――臨月に見せられた残酷な光景
長女が産まれる一週間ほど前のことです。
義母と義父は、マルチーズを6匹飼っていました。そのうちのメスが、オス3匹・メス3匹の子犬を産みました。12月の、寒い冬のことでした。
義母から突然こう言われました。
「バケツに水を入れて持ってきな」
臨月の体で、重いバケツに水を汲みました。仕方がありませんでした。
義母のいる部屋へ向かうと、そこは薄暗く、臭く、汚い部屋でした。今にも吐きそうでした。牢屋のような鉄格子の中で、6匹の犬が狂ったように吠えていました。
散歩にも一度も連れていかれず、そこで子供だけを産まされた犬たちでした。
義母は生まれたばかりの子犬を、次々と12月の冷たい水に浸けていきました。
何をしているのかと思いました。でも何か言えば、後で自分が何をされるかわからない。私はウッと言葉を飲み込むしかありませんでした。
子犬を冷たい水に浸けながら、義母はこう言いました。
「生き残ったのはメスだから、アンタが産むのは女だよ」
3匹のメスだけが生き残りました。
あれから何十年経った今も、後悔しています。
オスの3匹を助けられなかったことが。
臨月の体で、声を上げることができなかった。止めることができなかった。その無力感は、今も胸の中に残っています。
あの3匹のことを、私は忘れられません。
【読者の方へ】
生き物の命を何とも思わない人間が、家族に優しくできるはずがありません。
あなたが感じた恐怖は、正しい感覚です。
声を出せなかったのは、あなたのせいではありません。
その状況を作ったのは、あなたではないのです。
📞 #8778
各都道府県の女性支援センターへつながります。


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